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2012/04/24 UP

Bonjour Girl by Chiharu Dodo

“Bonjour Girl”のディレクションを務める百々千晴
彼女が持つ、自然なカルチャー・ミックス・スタイル

photo:Hiroaki Sakano text:bonjour records


4月19日、ルミネ新宿店にオープンしたbonjour recordsのニュー・ショップ。そこには最先端のトレンドを反映したCDや書籍に加え、ファンシーかつポップな雑貨などが多数揃う。なかでも、特に注目してほしいのが、“Bonjour Girl”と名付けられたオリジナル・アイテム。世界的な人気を誇るイラストレーター:ケリー・スミスのアートワークを起用したファッション・アイテムをはじめ、話題のコスメ・ブランド「ELENSILIA」に別注したマスクパックやクリームが現在販売され、そのガーリーでクールな世界観は早くも女性から支持を集めている。そんな“Bonjour Girl”のディレクションを手掛けたのが、雑誌・広告を中心に幅広く活躍するスタイリスト、百々千晴。彼女が打ち出した、bonjour recordsのガールズ・スタイルとは。

百々千晴
数々の雑誌、広告などで活躍する実力派スタイリスト。道端ジェシカをはじめ、多くのタレント/女優のスタイリングも手掛け、高い評価を獲得している。また、自身のファッション・ブランド『BONNIE SPRINGS』も展開中。現在、ルミネ新宿店にオープンしたbonjour recordsの新店で販売されている“Bonjour Girl”シリーズのディレクションも担当している。

──まず、bonjour recordsのプロジェクトに参加するようになったきっかけを教えてください。

「私をbonjour recordsと結びつけてくれたのは、熊谷(隆志)さんとsteady studyというPR会社の本田美奈子さん。彼らが私を紹介してくれたんです。そのときちょうど、女性向けの新店を作るということで、そのガールズ・ラインを手掛ける人を捜していたみたい。そこでbonjour recordsを運営する株式会社ジュンの社長の佐々木(進)さんや、bonjour recordsディレクターの上村(真俊)さんにお会いして、いろいろとお話ししました」

──そして、“Bonjour Girl”を手掛けることになったと。

「もともと洋服を作る仕事には携わっていましたけど、それ以外のグッズを作ったり、アイテムをセレクトするクリエイションも好きだったんです。だから、“Bonjour Girl”のディレクションも抵抗なく、手掛けることができましたね」

──当初、bonjour recordsにはどんなイメージを持っていましたか。

「簡単に言うと、オシャレな本とCD、洋書が、バランスよく販売されているなって。私自身、レコードを集めたりしていないので、“bonjour records=レコード・ショップ”って印象はそもそもなかったんですよ。けど、音楽は好きで、最近はエックス・エックスやココナッツ・レコーズなどをよく聴いてますね。ただ、それらを入れていたiPodをこの前なくしちゃったんです。そこで以前使っていたiPodを探して聴いてみたら、デスティニーズ・チャイルドとかブラック・アイド・ピーズなどが入っていた。4〜5年前の若いときの自分が、そのiPodには入ってましたね。当時は、勢いのある感じの音楽が当時は好きだったんだなって」

──寝かせていた思い出が蘇るみたいな。

「そうそう、『私、若いな〜』って(笑)。けど、全然、イヤな感じはしなくて、ちょっと新鮮で面白かったな。だから、bonjour recordsに限ったことではないけど、音楽って人生に欠かせないものなんだ、って実感しましたね」

──そういった音楽をはじめとしたカルチャーは、百々さんのクリエイティヴな作業に何かしらの影響を与えていますか。

「私の場合、カルチャーと物作りはリンクしているかもしれませんね。でも正直なところ、物作りをしているときはそういう点を深く考えていない。きっと、意識的ではなく、自然とカルチャーを取り入れているのかなって。例えば、いまっぽいアイテムを作ろうと考えれば、自然と現代的なカルチャーを取り入れてると思うんですよ。特に、“Bonjour Girl”はbonjour recordsのプロジェクトだからこそ、音楽やファッション、アートなどともリンクさせたかっったですね。だけど、そういうことは意識的にやりたくないというか。こういうのが作りたい、こんな風にしない、っていう考えが自然とカタチになることが理想なんです」

──そんな“自然なカルチャー・ミックス”は、今回、実現できましたか。

「やりたいことをカタチにしていく、という点はうまくいきましたね。まず最初、“Bonjour Girl”のディレクションをやるなら、アイコンがあった方がいいなって思ったんです。そこで、イラストレーターのケリー・スミスに女性のイラストを書いてもらって。彼女は先日発刊した雑誌『UNION』でも作品を寄稿してもらったんですけど、彼女の絵はすごくステキなんです。彼女とは趣向が合うみたいで、私が好きな薄ピンクを使ってくれたり、バッチリ噛み合いました。私、自分のブランド『BONNIE SPRINGS』で薄ピンクを多用しちゃうんですよ。なんか、そういう色が好きみたい(笑)」

──ちなみに、ご自身のブランドと“Bonjour Girl”をディレクションするときは、どんな違いがありますか。

「やはり、店に置く商品の違いによって、自分の感性も変わってきますね。bonjour recordsは小物をメインに扱っていくのに対して、『BONNIE SPRINGS』は洋服が軸だから、物事を考える方向性が全然違う。“Bonjour Girl”は今回、Tシャツやクッション、あとコスメ用品なんかを作ったけど、そういったアイテムの選択肢も広いのかなって。例えば今後、持ち手がチェーンになったエコバックなんかを作ってもいいと思うんですよ。ちょっとしたアイディアを加えて、女性心をくすぐるアイテムをどんどん作りたい。それに“Bonjour Girl”のアイコンも完成度が高いから、そのアイコンをうまく使ったアイテムもたくさん作れるでしょうね。ただ、いろんな商品を作るからこそ、“Bonjour Girlらしさ”みたいなものも必要になるのかなって」

──その“Bonjour Girlらしさ”というと。

「言葉にするのはすごく難しいですけど、まず、過剰にガーリーにはなりたくなくて。自分自身、あまりにフリフリな女性服は着ないし、トラッドなものを好む面もあるんですよね」

──確かに、“Bonjour Girl”は絶妙なバランスを保っている。多分、ガーリーな方向に振り切っちゃった方が楽だし、アイキャッチな部分も際立ったりするんでしょうけど。

「うん、1つの方向だけを見て、商品を作っている方が簡単。だけど、“Bonjour Girl”はそういうものではないし、あえて難しい方向にチャレンジしている感じですね。でも、難しいからこそ、楽しさも大きくて。あと、新宿という土地柄も影響しているのかな。新宿はいろんなタイプの人が集まる街だから、“Bonjour Girl”もいろいろな人に向けてアプローチしないといけないと思うんですよ」

──オープン日に店舗に立たれたましたが、新宿の女の子たちの雰囲気は掴めましたか。

「まだ研究中ですけど、新宿の女の子たちはホントかわいい。文化服飾学院が近くにあるからかもしれないけど、オシャレな子もすごく多いなって。ファッションに気をつかって、コーディネイトを頑張って考えている様子が伝わってきました。そういう姿を見ると、若いときの自分がフラッシュバックしましたね。私も洋服の専門学校に行ってたとき、オシャレすることが楽しくて。だからオシャレに興味がある子が、気軽に入れるお店になるといいですね、新宿のbonjour recordsは」

──あと、お店の内装もディレクションされたのですか。

「そうですね。パリっぽい雰囲気を出したくて、商品棚などにもアイディアを出しました。ただ、コンテンポラリーなものにしたかったというか、あまりにコンセプチュアルな店舗にはしたくなくて。今後、いいものをどんどん詰め込んでいきたいから、イメージを固めすぎないよう心掛けましたね。例えば、ルミネ新宿店でよく洋服を買うような高校生も入りやすくて、かといえばVERBALさんみたいな前衛的なファッションが好きな人も楽しめる感じ。あっ、VERBALさんプロデュースのポップアップ・ショップとか、今後やってみたい!」

──VERBALさん然り、そういったカルチャーのアイコン的な人とコラボレーションするのも面白いですね。

「ねっ、N.E.R.D.のファレル(ウィリアムス)などと絡んでみたい。まるで夢みたいな話だけど、そういう希望は持ち続けたいですね。だって私自身、最初は憧れでこの業界に入っただけなのに、いろんな仕事につながっていった。だから、夢を持つことは大事ですよ、ホント」

──では、そんな夢をたくさん持った百々さんが、今後、“Bonjour Girl”を通して表現してきたいこととは。

「じつは、どこを目指していくか、自分でも定まっていないんですよ(笑)。でも、そのときにやりたいことを表現して、どんどん積み重ねていくのもいいのかなって。bonjour recordsの雰囲気や価値観、そして“Bonjour Girl”のポップでガーリーな世界観。そういうものをうまくミックスさせながら、お互いが成長していきたいですね」

bonjour records ルミネ新宿店
東京都新宿区新宿3-38-2 1F
【営業時間】11:00〜22:00
TEL.03-5325-3533

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